就労継続支援B型とは、雇用契約を結ばずに、自分の体調やペースに合わせて働く経験を積める障害福祉サービスです。
A型との違いは「雇用契約を結んで働くかどうか」、就労移行支援との違いは「一般企業への就職に向けた準備が目的かどうか」です。名前が似ていて分かりにくい3つの制度を、できるだけやさしく整理しました。
この記事では、B型の仕組み、対象になる人、A型・就労移行支援との違い、利用料、使い始めるまでの流れをまとめます。(2026年10月時点の情報です)
就労継続支援B型とは?自分のペースで働ける障害福祉サービス
就労継続支援B型とは、今は一般の会社で働くことが難しい方に、働く場と生産活動(仕事として行う作業)の機会を提供する障害福祉サービスです。
「障害者総合支援法」という法律に基づくサービスで、事業所と雇用契約は結びません。そのため、体調に合わせて通う日数や時間を調整しやすいのが特徴です。
作業の対価として「工賃」が支払われます。工賃は、事業所の生産活動で得た収入から支払われるお金です。
働く経験を積みながら、必要な知識や力を少しずつ伸ばしていく場所でもあります。希望する方には、一般企業での就職(一般就労)などへ移るための支援も行われます。
B型の対象になる人
B型の対象は、一般企業に雇用されることや、雇用契約に基づいて働くことが、今は難しい方です。厚生労働省の資料では、次のような方が挙げられています。
- 企業やA型事業所で働いた経験があり、年齢や体力の面で雇用されることが難しくなった方
- 50歳以上の方、または障害基礎年金1級を受けている方
- 上の2つに当てはまらない方で、就労選択支援(近くに事業所がない場合などは就労移行支援事業所など)のアセスメントで、働くうえでの課題などの整理が行われた方
制度上の言葉なので少しかたく聞こえますが、「当てはまるかどうか」を自分だけで判断する必要はありません。
3つ目にある「就労選択支援」は、2025年10月に始まった新しいサービスです。本人の希望や得意なこと、働くうえでの課題を一緒に整理するもので、就労経験がなく新しくB型を使い始める方などは、原則として先にこのサービスを利用する流れになっています。
対象になるかどうかは、お住まいの市区町村の障害福祉の窓口で確認できます。
A型・就労移行支援との違い(比較表)

就労系の障害福祉サービスには、B型のほかに「A型」と「就労移行支援」があります。主な違いを表にまとめました。
| 就労継続支援B型 | 就労継続支援A型 | 就労移行支援 | |
|---|---|---|---|
| 目的 | 自分のペースで働く経験を積む | 雇用契約を結んで働く | 一般企業への就職を目指す |
| 雇用契約 | 結ばない | 結ぶ | 結ばない |
| 受け取るお金 | 工賃 | 賃金(給料。最低賃金などの労働法令が適用) | 就職に向けた訓練が中心(お金の扱いは事業所によります) |
| 利用期間 | 定めなし | 定めなし | 標準2年(必要と認められた場合に限り、最大1年の更新あり) |
| 年齢 | 上限なし | 原則65歳未満 | 原則65歳未満 |
| 向いている方の例 | 体調に波がある、短い時間から始めたい | 決まった時間・日数で働ける | 就職に向けて準備したい |
A型・就労移行支援は原則65歳未満ですが、65歳になる前から支給決定を受けていた方などは、引き続き利用できる場合があります。
どれが「上」「下」ということはありません。今の体調や希望に合わせて選ぶものです。途中で別のサービスに移ることもあります。
B型の利用料はいくら?
B型の利用料は、世帯の所得に応じて「負担上限月額」が決まっています。ひと月に使ったサービスの量にかかわらず、この金額より多く負担することはありません。18歳以上の方の場合、所得を見る「世帯」の範囲はご本人と配偶者です(施設に入所している18・19歳の方を除く)。
| 区分 | 世帯の収入状況 | 負担上限月額 |
|---|---|---|
| 生活保護 | 生活保護を受けている世帯 | 0円 |
| 低所得 | 市町村民税が非課税の世帯 | 0円 |
| 一般1 | 市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※ | 9,300円 |
| 一般2 | 上記以外 | 37,200円 |
※20歳以上で施設に入所している方と、グループホームを利用している方は、市町村民税課税世帯の場合「一般2」になります。
ご自身の区分は、市区町村の窓口で確認できます。参考までに、デジサポ天理では、ほとんどの方が自己負担0円から利用されています(世帯の所得によります)。
B型を使い始めるまでの流れ
- 市区町村の窓口や相談支援事業所に相談する
「B型について知りたい」と伝えると、手続きや必要なことを案内してもらえます。 - 事業所を見学・体験する
作業の内容や雰囲気が自分に合うかを確かめます。いくつか比べてみる方法もあります。 - 利用の申請をする
必要に応じて就労選択支援を利用し、サービス等利用計画案(どんなサービスをどう使うかの計画)を作ります。 - 受給者証が交付される
市区町村が支給を決めると「障害福祉サービス受給者証」が届きます。 - 事業所と契約して利用開始
通う日数や時間を相談して、利用が始まります。
手続きの順番や必要な書類は、自治体によって違うことがあります。分からないところは、窓口や事業所に聞きながら進めて大丈夫です。
デジサポ天理のB型の特徴
デジサポ天理は、JR・近鉄 天理駅から徒歩2分にある就労継続支援B型事業所です。ClaudeなどのAIやAdobeのツールを使い、AI活用や画像・動画制作、資料作成といったデジタルの仕事に取り組んでいます。
- 週1日・1時間から利用できます
- 見学・体験は無料です。ご家族だけのご相談もお受けしています
- 受給者証の申請は、書類の準備から相談支援事業所の紹介まで、スタッフが一緒に進めます
- 連絡はSlack(チャット)が中心で、対面が苦手な方も関わりやすい環境です
まとめ
- 就労継続支援B型は、雇用契約を結ばずに自分のペースで働く経験を積めるサービス
- A型は雇用契約を結んで働く、就労移行支援は就職を目指して準備する点が違う
- 利用料は世帯の所得に応じた負担上限月額の範囲内。0円の区分もある
- 就労経験がなく新しくB型を使う方などは、原則として先に就労選択支援を利用する流れ
- 迷ったら、市区町村の窓口や事業所に相談するところから始められる
よくある質問
Q. B型に年齢の上限はありますか?
A. B型には、A型や就労移行支援のような「原則65歳未満」という年齢の上限はありません。介護保険との関係など個別の事情もあるため、詳しくはお住まいの市区町村に確認すると安心です。
Q. 障害者手帳がなくても利用できますか?
A. 障害の種類によっては、手帳がなくても、医師の診断書や自立支援医療(精神通院)の受給者証などで対象と認められる場合があります。認められるかどうかや必要な書類は、お住まいの市区町村が判断します。手帳がない方も、まずは窓口や事業所に相談してみてください。
Q. 毎日通わないといけませんか?
A. 毎日でなくても大丈夫です。通う日数は事業所と相談して決めます。デジサポ天理では、週1日・1時間から利用できます。
気になったら、まずはご相談ください
「自分がB型に合うのか分からない」という段階でも大丈夫です。制度のことも、雰囲気のことも、気になることがあれば聞いてみてください。
参考
- 厚生労働省「障害福祉サービスの内容」
- 厚生労働省「障害者の就労支援対策の状況」
- 厚生労働省「就労系障害福祉サービスの概要」(PDF)
- 厚生労働省「障害者の利用者負担」
- 厚生労働省「就労選択支援について」
※この記事は2026年10月時点の情報をもとに、デジサポ天理 編集部が作成し、担当スタッフが内容を確認しています。制度の運用は自治体によって異なる場合があります。